さとう宗幸 田尾監督解任に激怒
 プロ野球の楽天ゴールデンイーグルスを応援してきた仙台市出身の
シンガー・ソングライター・さとう宗幸(56)が、田尾安志監督(51)
を解任した球団 の姿勢に怒りをぶちまけた。さとうは27日、テレビ出
演のため上京。収録前、スポニチの取材に「1年で手腕を評価していい
のか。全く解せない」と、三木谷 浩史オーナー(40)をはじめとするフ
ロント陣に苦言を呈した。淡々と語るスタイルは普段どおりだが、口を
つく言葉はとげとげしい。「寄せ集めのチームで、監督も未経験者。ゼ
ロからプラスの方向へ向かっていくチームのはず。だからわが子のよう
に可愛いんです。あまりにも解せない」とさとう。

  ファンクラブ名誉創立会員。球団の公認イメージソング「夢のつばさ」
を制作し、本拠地第2戦の西武戦では国歌独唱も務めた。陰の立役者的存
在だ。チームへ の深い愛情が、不可解な「監督交代劇」を経てフロントへ
の憎悪へと変わっていたという。「もう球場には足を運ばないし、年間シー
トも買わない。イメージソ ングも歌わない。Mさんには裏切られた気分です」。
三木谷オーナーをイニシャルで呼ぶほど怒りは頂点に達していた。

 公認ソングは昨年末、田尾監督がパーソナリティーを務めていたニッポン
放送「ショウアップナイターストライク」の放送内でレコーディングを約束。
開幕前の3月、「夢のつばさ」が完成した際、フルキャストスタジアムで
田尾監督と初対面しCDをプレゼントした。

 歌には、勝敗で一喜一憂せず長くチームを応援し見守っていくというメッセ
ージを込めた。成績不振で終わっても構わない、愛すべきチームになってほしい。
そんな思いからだ。だからこそ、田尾監督についても「なんとかして東北の色
に染まろうとしてくれた。そしてナインも積極的にファンサービスをした。
成績も 大切かもしれないけど、今のプロ野球に一番大切なことを実践してくれた」
と“功績”を評価している。

 野村克也氏の監督就任については「偉大な人が監督をやってくれるのは
うれしいけど、田尾さんが取り組んだ積極的な地元密着も忘れないでほしい」。
チームを愛するがゆえの注文も忘れなかった。
スポニチ[ 2005年09月28日付 紙面記事 ]